訪問看護認定看護師とは

訪問看護

少子高齢化や生活習慣病などの疾病の多様化、そして医療適正化に伴う在院日数の短縮化によって、訪問看護のニーズは年々増加しています。 住み慣れた我が家で過ごしたいという人々のニーズに応えるためには、医療機関と同等の医療装置を在宅で提供できる医療・看護、そして医療機関から在宅へと療養を継続できる切れ目のないシステムづくりが必要です。 こうした社会的ニーズの中、訪問看護認定看護師は2006年7月に誕生し、2011年12月時点で270名の認定看護師が活躍していますが、全国の就業看護師対比で見た時に訪問看護師自体の割合は低く、人員の確保や人材育成が喫緊の課題といえます。

訪問看護認定看護師に求められる能力

◆訪問看護の質の向上をはかる
ケア提供者である訪問看護師の看護経験や背景はさまざまですので、看護場面でのアセスメントや技術においては、看護師個人の経験知によることが多いです。
また勉強会や研修への参加も、業務時間や人員の関係上困難な場合もあります。
そこで認定看護師が中心となり、事例検討会や最新看護技術、プロトコールの活用を学ぶ研修、演習を実施してスキルアップをはかっていくことが大切です。

◆生活の場でのフィジカルアセスメントの実践
訪問看護はおもに看護師単独で行われますので、訪問看護師一人の判断からはじまり、つねにフィジカルアセスメントが求められます。
本人と家族に問診しながらバイタルサインや表情・四股の動きなどを観察し、フィジカルイグザミネーションで追加情報を集めた上で、対象者におきていること及びそれに至るまでのプロセスを考えながら、限られた時間のなかで正常・異常、緊急性の有無を判断し、医師に的確に情報提供して診療につなげます。
基本的な技術はもちろんですが、コミュニケーションスキルと利用者の生活背景も考慮したうえでアセスメントできる力が求められます。

◆在宅ターミナルケアを行うことができる
治癒が見込めないがんで痛みをともなう場合に希望する療養場所として、日本人の6割が自宅を希望しているというデータがあります。
訪問看護師は利用者の全人的苦痛を理解したうえで、緩和ケアの基礎知識を備えていることが必要です。
また、ケアチームと連携し、ケアマネージャー、介護士、薬剤師などケア提供における役割分担を提案するなど、訪問看護認定看護師は在宅ケアチームにおいてリーダーシップを求められます。

◆個別性をもった家族ケアの実践
在宅において、利用者と家族の歴史や価値観を尊重しながら、QOLを支える個別的なケアを提供することが大切です。
訪問看護認定看護師は、家族の思いを聴いてアセスメントしながら、家族がもっている潜在的な力を引き出す役割を担う実践モデルとして活動していくことが求められます。

訪問看護認定看護師になるには

訪問看護認定看護師の実務研修における看護実績と教育課程入学時の勤務条件は以下の通りです。

1 通算3年以上、在宅ケア領域での看護実績を有すること。
2 医療処置及び管理を要する患者の訪問看護を5例以上担当した実績を有すること。
3 現在、在宅ケアに携わっていることが望ましい。

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