不妊症看護認定看護師とは

不妊症看護

不妊症に悩むカップルのアセスメント及び看護ケアの計画、立案、実施、評価から、EBMにもとづいた自己決定の支援、コンサルテーションなどを専門性とする認定看護師です。 不妊症看護は2000年に認定看護師分野に特定され、2003年に神戸研修センターで教育課程がはじまりました。 2007年末で神戸研修センターでの教育は閉課となりましたが、2008年から聖路加看護大学看護実践開発研究センターで開講しています。 現在は100名を超える認定看護師がいますが、不妊治療を受けている患者数から比べるとまだ十分とは言えません。

不妊症看護認定看護師に求められる能力

◆不妊症カップルの自己決定の支援
不妊治療は多くの時間や費用、身体的かつ精神的ストレスなどをともなう治療であり、確実な成功が保証されないという点から、カップルの納得した自己決定を支援することが看護上の大きな役割となるため、そのカップルの原因疾患について理解し、その方向を選択しようとしている背景や思いに耳を傾け、その意思を尊重し、EBMにもとづいた情報の解釈の仕方も含めた適切な情報提供と相談を行い、そのカップルにとって最良の選択であったと思える支援を行う能力が求められます。

◆不妊専門外来におけるトリアージ
不妊であるということは、自己のからだに対する女性や男性としての存在価値や心の問題と密接に結びついているので、治療の不成功をを繰り返すうちに、自身の価値観やライフスタイルに変調をきたし、最終的に心身が不安定になることもあります。
不妊症看護認定看護師の役割として、わずかな時間でしか接することのできない外来看護の中で、対象の看護ケアレベルを見極めたうえで適切な支援環境を整えることも求められます。

◆看護職へのコンサルテーション
不妊症看護に関わる看護職においては、看護観や倫理感からくるストレスやジレンマなどに悩まされることがあり、一人では解決できない看護上の問題に対しては、不妊症看護認定看護師が積極的にコンサルテーションを行っていきます。
事例の相談や生殖医療の知識的な相談、不妊症看護にかかわる自身のジレンマに関する相談、看護する場の改善にともなう相談など、その内容は多岐にわたります。
今までの相談内容の公開や、学会のニュースレターの利用等を通して、有効にコンサルテーションできるような工夫をすることも大切です。

不妊症看護認定看護師になるには

不妊症看護認定看護師の実務研修における看護実績と教育課程入学時の勤務条件は以下の通りです。

1 通算3年以上、不妊症患者の多い病棟あるいは外来等での看護実績を有すること。
2 不妊症患者の看護を5例以上担当した実績を有すること。
3 現在、不妊症患者の多い病棟、あるいは外来等で勤務していることが望ましい。

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