看護方式の種類と特徴

看護方式

入院患者への看護は、24時間体制で求められます。 しかし、看護師が一人では看護を必要としている患者には対応しきれません。 そこで患者に対する看護を十分に行えるように、複数の看護師でチームを組んで看護を行いますが、その役割分野の方法を決めるのが看護方式です。 看護方式は様々な種類があり、どれも看護に精通した先人達の経験やノウハウをもとに考えられています。 その中でどれを選択するかは全体の病床数や疾患の種類、治療の方法など様々な視点から判断して選択されます。 近年では1つの看護方式に縛られず、2つ以上の方式の良いところを組み合わせて、柔軟でより良い看護を行うといった看護方式を採用する病院も多く見受けられます。 医療技術の高度化や入院日数の短縮化など院内環境が流動的な昨今では、求められる看護サービスも日々変化していきますので、今後もより安全で画期的な看護方式が生み出されるかもしれません。 以下は現在主流となっている看護方式についてのまとめです。

チームナーシング

内容 1つの病棟で2つ以上のチームを作り、そのチームを一定期間固定する
輪番制でチームリーダーを作り、チームメンバーに支持を与える
また、チームリーダーやメンバーを変えない固定チームナーシングも存在する
メリット 看護師に能力差があっても一定水準の看護を提供できる
協同意欲が高まり、個々の成長に期待できる
デメリット 患者から見て自分の担当者がわかりにくい
チームリーダーには高い能力と責任を求められる
必要事項 常にチームリーダーの情報を集中させる
チームリーダーは状況を把握し、効果的な仕事の割り振りを行う
チームメンバーは割り振られた仕事と報告を確実に行う

プライマリーナーシング

内容 1人の看護師(プライマリーナース)が患者の入院から退院まで一貫して担当し、
24時間責任を持って担当患者の看護にあたる
プライマリーナースが不在の時は別の看護師(アソシエートナース)が看護にあたる
メリット 患者との信頼関係が築きやすい
看護師はやりがいをもって業務にあたることができ、自主性が高まる
デメリット プライマリーナースによって看護内容に能力差が生じる可能性がある
他の看護方式に比べて人員を多く要する
看護師間のコミュニケーションの機会があまり多くない
必要事項 プライマリーナースは24時間担当患者に対して責任を持つ
適切な情報交換により個々の能力を引き出す

モジュール型看護方式

内容 プライマリーナーシングと固定チームナーシングの折衷方式
1病棟内に2つ以上のチームを編成し、チーム内の看護師を一定期間固定する
その中で看護師は担当患者の入院から退院までの一貫した看護を行う
メリット 看護師が患者を全体的に把握する事ができ、看護計画が立てやすい
患者から見て自分の担当者がわかりやすい
看護師の能力差をチームリーダーがカバーできる
デメリット 個々がプライマリーナースとして自立した能力が求められる
看護師数や患者数の増減に対して都度対応が必要になる
必要事項 モジュール間で適切な情報交換を行う

機能別看護方式

内容 患者の看護に必要な業務に対して「検温」「注射」「投薬」などの係を決めて、
看護師に割り当てる
メリット 看護師の能力に応じた業務に割り当てる事ができる
分業化するため業務効率が高まる
デメリット 患者から見て自分の担当者がわかりにくい
割り当てられた業務しかしないため、看護師の満足度は低い
必要事項 1つの病棟で2つ以上のチームを作り、そのチームを一定期間固定する
輪番制でチームリーダーを作り、チームメンバーに支持を与える
また、チームリーダーやメンバーを変えない固定チームナーシングも存在する

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※各病院の看護師求人情報に看護方式の記載があります。

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